2014年9月23日火曜日

2014/08/23 いわき市末続地区 WBC、外部被ばく測定説明会 ご報告

 8月23日(土) 末続集会所にて、3回目のWBC測定結果説明会と、D-shuttleの測定による外部被ばく結果説明会が、午前と午後にわけて行われました。
 今回も、データ解析と説明は、福島県立医科大学の宮崎真先生がしてくださいました。



 WBC測定は、去年から数えて3回目になります。
 5月に行われた仮置き場見学会のあとのお話し会の時に、今年も山菜を食べた後の結果を知るために測りたい、という地区の方からご要望をいただき、7月11日(金)12(土)の2日間かけて、ひらた中央病院で実施しました。
 参加者は39名、移動のためのミニバスを区長が手配、運転していきました。
 測定の回数を重ねるごとに、検診になれた方も増え、遠足さながらの雰囲気のようでした。
 みなで検査に行くという機会を通して、放射能のことを含めて、顔を見ながら話す時間が取れるということにも、大きな意味があるように感じています。
 測定結果は、全員がNDでしたが、測定の時に今年の山菜の摂取について実施したアンケートの結果では、今シーズンは、山菜を食べたと言われる方が半数以上を占め、震災前と同じかそれ以上の量の山菜を食べたという回答も複数ありました。
 説明会の際に出る質問も、自分たちの食生活とWBC測定について、的を絞ったものが多くなりました。それでも、体内に入った放射能は蓄積するのか、という問いは今回も出ました。
 体内に入ったとしても、セシウムは、摂取を続けない限りは、必ず排出されることが、宮崎先生から説明されました。
 同じ質問は何度も出るのですが、その度に、粘り強く何度も答えて下さっている宮崎先生には、感謝です。
 こうした地味で、地道な部分が、地域での信頼を得るには、とても重要なのだと、私は思っています。
 そのおかげで、自分たちで測って確認して、食べる、ということが、一部の方の中にはしっかりと根付きつつあることを、今回も強く感じました。
 また、今回の集まりでは、地域の方の中から、最終的にはWBCで確認できるにしても、だいたいのところでいいので、もっと近場で食品を測定できるようにしたい、という要望がでました。
 細かい数値の高低や正確さばかりを追求してかえって数値に振り回されるのではなく、自分たちの食生活を自分たちで把握するために、だいたいのところでいいので知りたい、という声が、地区の複数の方から自発的に出た、ということは、私にとっては、非常に印象的なできごとであると感じられました。
 せっかくいただいたご要望なので、実現できるための段取りを、現在、地区の方と相談しながら進めています。

 午後からの外部被ばく測定結果説明会も、4月から数えて、3回目になります。
 まずは、全体説明として、末続地区の測定結果の概要が説明されました。
 末続地区内では、これまでの測定値に基づく年間推定追加被ばくが年間1ミリシーベルトを超える人は、現在のところ、ひとりもいません。
 また、外部被ばくも内部被ばくと同じで、細かな上下ではなく、全体の積算値で考えることが大切、ということなどが説明されました。
 その後、結果は、個人ごとのグラフで返されました。
 外部被ばくは、個人のライフスタイルによって差が出るため、その後は個人ごとの説明になります。
 グラフを見ながら、気になる部分がある人や、もっと知りたい人に対して、個別の解説をしていきます。
 その場で原因がわからないときは、後日、空間線量の測定などを行うことなどもします。
 グラフと、自分の行動記録を照合し、空間線量としては高めの場所に行ったときに実際に滞在したときの測定値はどれくらい変わるのか、という確認に利用される方も複数いらっしゃいました。
 ご自宅周りの線量を不安に感じられている方も、行動記録とグラフの動きを重ね合わせることで、もやもやとした不安が整理されるような印象があります。
 末続地区内では、畑仕事などでずっと屋外にいらっしゃる方でも、現状は推定追加被ばくで1ミリシーベルトを超えないという結果が出ていることもありますが、地区の全体像がこうして示されるということにより、かかっていた靄が少しずつ晴れていっているのではないか、と感じています。
 集まった人数は、8~9名と少なかったのですが、皆さんの表情がとても明るいものであったことが印象的です。



今回の収支報告

交通費 10,000円

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